日本でも有数の温和な気候で住みやすい土地として人気のある香川県。
うどんが有名なのは知られていますが実は工業も盛んで、様々な企業や大規模な工場が立ち並ぶ工業地帯となっています。
「香川県にUターン就職したい」
「温和な気候で住みやすいところにUターン就職したい」
「自然が豊かで自分の技術を生かせるところに行きたい」
そう考えている方も多いと思います。
今回は、そんな方に向けて香川県におけるUターンのメリットや補助金、注意点について紹介します。
この記事を読めば、香川県のUターンについて困ることはありません!
香川県のUターン就職おける知っておきたいこと!
まずは香川県の基本的な土地柄や盛んな業種、住みやすさを紹介していきましょう。合わせて気になる賃金の平均なども見ていきます。
香川県の人口や面積
香川県の面積や人口、人口密度は以下の通りです。四国に位置しており、岡山県、徳島県、愛媛県の3つが隣接している県です。また、瀬戸内海に面しています。
面積 | 1,876.77km2 |
人口 | 949,357(男:460,825・女:488,532) |
人口密度 | 506人/km2 |
人口は全国で39番目に少なく、意外と知られていないのですが面積は1番小さい県です。
しかし、人口密度は全国で11番目なので人混みが苦手な方には住みやすい土地かもしれません。
また、人口は年々少なくなっているのが以下の表を見ていただくと分かります。やはり、県外に進学や就職して、香川県から出ていくケースが増えているのが原因です。
このまま緩やかに人口が少なくなっていくのが予測されます。
H27 9. 1 | 977,482 |
H28 9. 1 | 972,651 |
H29 9. 1 | 968,052 |
H30 9. 1 | 962,437 |
R1 9. 1 | 956,291 |
R2 9. 1 | 949,357 |
香川県と言えば「うどん県」として積極的にPRしていることから、県内のあちこちに飲食店が立ち並びます。
瀬戸内海に面しており、その港周辺に「番の州臨海工業団地」という工業地帯も広がっています。他にも様々な地域に工業地帯があるため、工業が盛んな県とも言えます。
どんな職種が多いの?
平成27年(2015年)国勢調査就業状態等基本集計結果による香川県の就業者数を産業3部門別にみると、第1次産業就業者が23,823人(5.4%)、第2次産業就業者が113,711人(25.9%)、第3次産業就業者が 301,401人(68.7%)です。
「製造業」が78,632 人(就業者数の17.4%)と最も多く、それに続いて「卸売業・小売業」が 72,848人(16.1%)、「医療,福祉」が61,011人(13.5%)となっています。
上記とは別に香川県の15歳以上就業者(452,644人)の職業大分類別にみると、「事務従事者」が86,071人(就業者の19.0%)と最も多く、次いで「専門的・技術的職業従事者」が 69,484人(15.4%)、「生産工程従事者」が 69,150人(15.3%)です。
2つの表を見てみると、製造業や卸売業・小売業が盛んで事務従事者や専門的・技術的職業従事者などが多いので、技術的な仕事をしてみたい方や事務の仕事に興味があるかたに香川県がオススメです!
賃金の目安
令和元年の賃金構造基本統計調査の都道府県別資料によると、香川県の平均賃金は27万2600円となっています。2020年10月1日から最低賃金は820円に上がりしました。
香川県の平均年収は438万円で東京都の平均年収を比較すると約200万円ほどの差があります。
平均賃金 | 平均年収 | |
全国平均 | 902円 | 約436万円 |
東京都 | 1013円 | 約620万円 |
香川県 | 820円 | 約438万円 |
主な交通手段
香川県での主な交通手段は自動車になります。
県庁所在地である高松市内であればバスなどの公共交通機関もありますが、車を持っておいて損はないです。
香川県へのUターン就職前には、車の免許を取得しておくことをオススメします!
香川県へUターン就職の補助金について
香川県へUターン就職時に適用される補助金について解説していきます。
補助金を受け取ることで、Uターン就職や移住のハードルがグッと下がるのではないでしょうか。では、実際にどんな補助金があるのか見ていきましょう!
東京圏UJIターン移住支援事業補助金
香川県へ東京23区(在住者又は通勤者)から移住し、香川県に就業した方または起業支援金の交付決定を受けた方に、居住する市町から移住支援金を支給する事業です。
補助金額
2人以上の世帯の場合 | 最大100万円 |
単身の場合 | 最大60万円 |
※市町が定める要件により額が異なる場合があります。
移住支援金対象要件
1)移住の直前に①連続1年以上かつ②10年間のうち通算5年以上、東京23区に在住又は通勤していた方
2)移住支援金事業を実施する県内市町に転入し、5年以上、継続して居住する意思を有していること
3)移住支援金事業の対象とする就業先として「jobナビかがわ」に掲載している求人に就業したこと又は起業支援金の交付決定を受けたこと
4)その他、県及び市町が移住支援金の対象として定めた要件を満たすこと
引用:香川移住ポータルサイト かがわ暮らし
移住支援金の支給の5ステップ
- 移住支援金の対象として掲載する求人を見て就活する。または、香川県での起業準備に取り掛かる。
- 就業または起業支援金の交付決定を受ける。
- 香川県内の移住支援金事業を実施する市町に移住する。
- 就業してから3か月経過後又は起業支援金の交付決定後、移住先市町の移住支援金担当課に必要書類を添えて申請書を提出する。
(※移住支援金の申請期限は、移住後1年以内) - 受給資格等を審査後、交付決定し移住支援金を支給
家賃補助制度
県外から香川県に移住され、定住される方を対象とした家賃補助制度があります。こちらは進学、転勤以外での転入の方が対象ですので注意してください。
補助内容は下記のものです。
「家賃(管理費、共益費及び駐⾞場料⾦等を除く)の1/2を最⻑2年間」
「初期費⽤(礼⾦、手数料、保証⾦)の1/2」
※市町によって、補助⾦額や補助期間、対象要件、初期費⽤補助の有無などが異なります。
申請等の手続きは、転入先の市町が窓口となるので、詳細はこちらで確認してください。
住宅用太陽光発電等の補助制度
雨があまり降らないで有名な香川県では、太陽光発電等の補助制度があります。
蓄電・発電に協力しつつ、補助金を受け取りたいという方にオススメです!
補助対象
(1)住宅用太陽光発電システムを設置する場合
(2)住宅用蓄電システムを設置する場合(設置予定場所に住宅用太陽光発電システムが設置済み)
(3)住宅用太陽光発電システムと住宅用蓄電システムを同時に設置する場合
※工事着工前に県の交付決定を受けることが必要です。
補助金額
◯住宅用太陽光発電システム:13,000円/kW(上限5万円、千円未満切り捨て)
◯住宅用蓄電システム:設備費(パッケージ型番一式)の1/10(上限10万円、千円未満切り捨て)
※増設の場合は、県補助金を受けた既設分を含め、太陽光発電システムは5万円、蓄電システムは10万円まで
補助金の申請ができる方(次の全てに該当する必要があります)
(1)県内の住宅に未使用の補助対象システムを設置(建売住宅を含む)する個人等
(2)電力会社と10kW未満の太陽光発電設備の電力受給契約を締結する方
(3)蓄電池は、国の「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業」の対象機器として登録されているもの
(4)J-クレジット制度に基づき県が運営・管理する「かがわスマートグリーン・バンク(太陽光発電)」に入会すること
(5)県税(個人住民税を含む)の滞納がない方
(6)暴力団員等でないこと(香川県補助金等交付規則第5条の2各号のいずれにも該当しないこと)
詳しい内容を知りたい方は、こちらから確認しましょう!
起業等スタートアップ支援補助
香川県では創業・第二創業又は新分野進出を行う方に対して、その初期投資に必要な経費の一部を補助しています。
香川県への移住をきっかけに創業を考えている方にオススメな制度です!
類型 | 対象事業 | 補助金上限額 |
一般型事業 | 原則として、事業内容に制限はありません。(※) | 50万円 〈補助率1/2〉 |
先端技術活用型事業 | 次の先端技術を活用した事業(※) ① CNF等高機能素材 ② 3D積層造形技術 ③ ロボット技術 ④ ICT、IоT、AI等 | 500万円 〈補助率1/2〉 |
※国、県、市町、外郭団体等の公的団体から補助・助成を受けて行う事業を除く。
引用:起業等スタートアップ支援補助金
補助対象者
以下全ての要件を満たす必要があります。
(1) | 県内における創業者、第二創業者又は新分野進出者であること。類型要件創業者① この補助金の当初募集の募集開始日(平成30年5月10日)の翌日から平成31年1月31日までに、県内において個人開業若しくは会社(会社法(平成17年法律第86号)第2号1項に規定する株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社をいう。以下同じ。)の設立を行う者、又は平成29年5月11日以降に、県内において既に個人開業若しくは会社の設立を行った者 ② 県外において個人開業又は会社の設立を行った者で、この補助金の当初募集の募集開始日(平成30年5月10日)の翌日から平成31年1月31日までに、県内に事業の主たる機能を移転する者、又は平成29年5月11日以降に、県内に事業の主たる機能を移転した者第二創業者この補助金の当初募集の募集開始日(平成30年5月10日)の翌日から平成31年1月31日までに、既に事業を営んでいる会社における、新たな分野(日本標準産業分類(平成25年総務省告示第405号)の中分類が異なる業種をいう。)に進出することを目的として、県内において分社化により新たな会社の設立を行う者新分野 進出者この補助金の当初募集の募集開始日(平成30年5月10日)の翌日から平成31年1月31日までに、既に事業を営んでいる会社における、新たな分野(日本標準産業分類(平成25年総務省告示第405号)の中分類が異なる業種をいう。)に進出することを目的として、県内において専任職員を配置する新部署等の設立を行う者 |
(2) | 「創業者」については、創業支援塾等(※)を受講(交付申請日時点で未受講の場合、受講の意思があり、補助事業期間の完了日までに受講)のうえ、その事実を証明すること。 (※)財団が実施する創業支援塾、産業競争力強化法(平成25年法律第98号)に基づく認定市町で行われる特定創業支援事業として実施される創業塾・創業セミナー・個別指導・個別相談等 |
(3) | 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条に規定する中小企業者であること。(ただし、みなし大企業を除く。) |
(4) | 県税を完納していること。 |
香川県内の市町によって助成制度が変わってきますので、県内市町の移住・定住促進施策一覧で確認して自分に合った地域を見つけましょう!
高松市では、高松市ワーケーション推進事業補助金と呼ばれるワーケーション推進事業に必要な経費について、予算の範囲内で補助することにより、地域の活性化及び将来的な移住促進を目的とする事業によってワーケーションもしやすくなっています。
他の市町でも移住促進に力を入れていて、香川県が移住に向いているのが分かります!
香川県へUターン就職する3つのメリットとは?
香川県にUターン就職するメリットを知っておくことで、香川県へのUターン就職を実現する後押しになると思います。
この項目では、香川県へのUターン就職における3つのメリットを紹介していきます!
気候が穏やかで災害も少ない
香川県の平均気温は、16°C前後で1年を通じて過ごしやすい気候です。また、降水量も少なく晴天に恵まれた香川県で過ごすことで、気分も上がるでしょう。
加えて、降雪量も少なく、平野部では積雪がほとんどありません。
香川県は四国山地や讃岐山脈、中国山地などの山に囲まれており、台風の豪雨や豪雪の影響が他県に比べて少なく、災害が少ない地域です。
自然災害被害額の少額順を見た時、香川県は全国においてトップクラス。また、内海である瀬戸内海に面しているため、地震などによる津波の予測も低いです。
一年中晴れており、気候や災害による影響が最小限なので、事業展開にふさわしい土地柄といえます。
有効求人倍率が高い!
有効求人倍率とは、ハローワークに申し込まれた求人数を求職者で割った値を表したものです。
例えば、企業からの求人は5人しかないのに、仕事を求めている求職者が10人いるとします。その場合の求人倍率は、5÷10=0.5倍というようになります。
求人倍率は、低いと仕事が見つけにくいということを示します。 反対に、求人倍率が高くなればなるほど仕事が見つけやすい状態を示しています。
令和2年(2020年)の香川県における有効求人倍率は1.75倍と高く、全国ランキングだと6位です。
ちなみに徳島県(1.35倍)・愛媛県(1.53倍)・高知県(1.19倍)と同じ四国地方にある他の県に比べても高いのが分かります。
引用:ファンジョブ
全国平均年収よりも香川県における平均年収が高い!
国税庁が2020年9月に発表した令和元年分民間給与実態統計調査結果によると全国平均年収は436万円とされています。
厚生労働省発表の「賃金構造基本統計調査」をもとに算出された香川県の平均年収は438万円と全国の平均年収をわずかながら上回っています。
表を見ていただくと、2013年から平均年収の増減が大きくないことが読み取れます。
時代の変動に大きな影響を受けることなく手堅く働けるのが香川県の特徴であり、メリットといえます。
香川県へUターン就職における注意点
香川県にUターン就職する際の注意点を事前に知っておくことで、ミスマッチを防げたり、注意点の対策ができるので確認していきましょう!
運転免許がないと生活しにくい可能性がある
上記でも取り上げたように基本的な交通手段は、自動車を使います。なので、運転免許がない方は少し生活が不便になる可能性があります。
しかし、平野が多い香川県では少し出掛けたい時には自転車に乗って移動することもできます。また、本数は少ないですがバスや電車などの交通機関もあるので常に運転する必要があるというわけではないところは安心です。
香川県は交通事故が非常に多い県です。警視庁の調査によると香川県の10万人当たりの交通事故死亡者数は4.89人とワースト4位です。
香川県に移住した場合は、交通事故にも気をつける必要があります。
香川特有の特徴に慣れる必要がある
香川県は晴れが続く県として有名ですが、その側面として水不足問題が発生することがあると言われています。
水不足になる可能性があるというのは頭の片隅に置いておきましょう!
他にも東京では近所との付き合いで、密にコミュニケーションを取ることは珍しいかもしれないですが、香川県ではご近所との付き合いがプライベートレベルで関わる可能性があります。
ただ、ネガティブなポイントというよりは子育ての手伝いやお裾分けなど人付き合いが苦手で無い方ならメリットにもなるでしょう。
香川県へのUターン就職の5ステップ
実際に香川県へのUターン就職するには何をすれば良いの?と考えている方もいると思います。
そんな方に向けて、実際に香川県へUターン就職するためのステップを5つに分けて紹介して行くので、確認しましょう!
- 就職・移住の目的を整理する
- 家族・恋人に相談し、合意を得る
- 情報収集と条件のリストアップ
- 実際に現地に行ってみる
- 移住先で住む場所・仕事を探す
①就職・移住の目的を整理する
香川県にUターンして、自分の時間をより豊かにしたいや働きやすい環境を手に入れたい、親の介護に集中したいなど、自分の中で「なぜ香川県に就職して移住するのか」の目的を把握・整理しておくことが大切です。
香川県の環境下で叶えたい目的をしっかりと定めておくことで、嫌なことがあったとしても、逃げずに乗り越えられることができるでしょう。
②家族・恋人に相談し、合意を得る
単身でUターン就職・移住する際は、親や友人などに就職して移住する旨を伝えてるようにしましょう。
また、パートナーや子供などの家族がいる場合には、家族は移住することに賛成なのか、自身の移住の目的をしっかりと話した上で、相手の意見も尊重することが大事です。
前もって詳しく話しておくことで、後々トラブルの原因になることを未然に防ぐことができます。
③情報収集と条件のリストアップ
目的に沿った地域を探すために、条件の選定と情報収集は必要不可欠です。
「かがわ暮(ぐ)らし」といったポータルサイトの活用や香川県の公式ホームページ、TwitterなどのSNSを使って自分の欲しい情報をしっかりと調査し、把握しておきましょう!
④実際に現地に行ってみる
条件を選定し、情報収集した上で、「この地域に移住したい!」というステップまで進んだら、実際に現地に行って住むイメージを固めておきましょう。
その情報だけではまだ判断できない、という方という方でも安心。
香川県では、さぬき市移住体験ハウスや小豆島町移住体験施設などでお試し暮らしができます。また、香川県就職・移住支援センターで移住・交流コーディネーターがサポートしてるので、気になる方は「かがわ暮らし体験者募集」から確認しましょう!
お試しで実際に香川県で暮らしてみることで、イメージをしっかりと固めることができます。
⑤移住先で住む場所・仕事を探す
日々の生活をしていくためには、仕事をしなければなりません。
移住した後に就活をするのではなく、移住前から就活して就職先が決まってから移住することがオススメです!
就活して就職先を見つけた後は、お部屋探しです。
賃貸であれば、地元の不動産会社に相談したり、購入するのであれば移住先の市町村で移住の支援制度などを確認しましょう。
まとめ
以上、香川県へのUターン就職におけるメリットや補助金、注意点について紹介しました!
香川県は天候にも恵まれていたり、美味しい物が多く、過ごしやすい魅力が多い県です。まずは、お試しで実際に香川県で暮らしてみるのもオススメです!
是非、この記事を参考にして香川県へのUターン就職を実現しましょう!