佐賀県へのUターン就職とは?メリットや移住支援、注意点について紹介!

佐賀県へのUターン就職とは?メリットや移住支援、注意点について紹介!

有田焼や唐津焼といった「やきもの」を始めとする伝統工芸品、弥生時代の環濠集落跡地である吉野ヶ里遺跡といった独自の文化と歴史で有名な佐賀県。

首都圏からのアクセス環境も良く、毎年多くの旅行者が足を運ぶ魅力的な地域です。

Uターン就職・Iターン就職が盛り上がっている中で

「都会で過ごすよりも佐賀でゆったりとした生活を送りたい」
「佐賀で挑戦してみたい仕事がある」
「結婚して子供と住む場合は佐賀がいい」

と考えている方もいらっしゃると思います。

そんな方は、佐賀県へのUターン就職が向いているかもしれません。

この記事では佐賀県にUターン就職を考えている方に向けて、佐賀県の特徴や魅力についてはもちろん、佐賀県にUターン就職する際のメリットや注意点についてなど幅広く調査し、まとめました。

この記事を読めば、佐賀県へのUターン就職についてが理解でき、Uターン就職がより具体的なものになるでしょう!

目次

佐賀県へUターン就職する際に知っておきたいこと

これから佐賀にUターン就職を考えている方に向けて、佐賀の雰囲気や特徴、

さらに佐賀ならではの魅力についてお届けできればと思います。

佐賀県の特徴

佐賀県は日本の九州地方に属する県で、県庁所在地は佐賀市

県の総面積は約2,400km2、人口は約808,575人(2020年11月)で、面積と人口は共に47都道府県中10位以下となっております。

有明海玄界灘という2つの海に囲まれた地形で、過ごしやすい温暖な気候と、都会にはない豊かな自然に囲まれながら地域と温かい環境を築いていける、そんな魅力的な”くらし”が佐賀県では実現可能です。

佐賀県にはどんな職種があるのか?

佐賀には現在どういった職種があり、またどういった職種が多く募集されているのでしょうか。

以下は佐賀労働局が出している、直近(2020年10月)の佐賀の産業別の新規求人の状況をわかりやすくまとめたものです。

順位産業名新規求人数(一般)新規求人数(パート)合計
1医療・福祉1,0638661,929
2卸売業・小売業5136301,143
3製造業445182627
4建設業59024614
5サービス業360137497
参照:厚生労働省 佐賀労働局 一般職業紹介状況について

上記表を見ていただくと分かる通り、医療・福祉の新規求人数が1番多く計1,929人

佐賀県では新型コロナウイルスや高齢社会といった社会問題の影響で、他県と同様に介護士や看護師といった医療従事者を多く求めていることが分かります。

有田焼や唐津焼といった「やきもの」が名産であることから深海三龍堂のような卸売業も盛んで1,143人と2位、ついで製造業が627人で3位。

松尾建設中野建設といった著名な建設会社が多いこともあって建設業が求人数も製造業に次いで614人と佐賀県内では多いです。

他にも新型コロナ感染拡大以降さらに需要が高まっている運輸業や郵便業、温泉観光地などが発達していることからサービス業といった求人が多数募集されているので、仕事が見つからないという状況に陥ることは少ないのではないでしょうか。

上記に加えて、佐賀県で今アツいのがIT産業

情報サービス業」及び「インターネット付随サービス業」の事業従事者当たりの付加価値額がどんどんと上昇してきており、その背後には佐賀県内のIT企業の高度化県外からのIT企業の進出が続いているという理由があります。

2015年に東証一部に上場した株式会社オプティムや、医療分野のwebライブ配信システムではシェアNo.1を誇る木村情報技術株式会社など、佐賀県で最先端の事業に取り組み、活躍されている企業が多数存在しております。

都内でITエンジニアとして働いている方でも、今まで培ってきたITスキルを十二分に発揮できる、そんな環境が佐賀県にはあります。

佐賀労働局HP(一般職業紹介状況)によると有効求人倍率は1.06倍・新規求人倍率は1.91倍(2020年10月)です。

佐賀県の賃金の目安は?

佐賀県で働いていく場合、どうしても気になるのが給料面だと思います。

アルバイトで働く場合の最低賃金と、佐賀県の平均年収を都内と見比べてみましょう。

【佐賀の最低賃金】

時間額効力発生日適用範囲
792円令和2年10月2日佐賀県内の全ての労働者に適用される
参照:佐賀県 佐賀県の最低賃金 

 佐賀県の最低賃金は、令和2年10月2日より792円に改定されます。

令和2年10月2日より以前は790円ですので、2円上がることが分かりました。

全国的に見ると、東京都が1013円、神奈川県が1011円という現状と比べると、アルバイトで働く場合、佐賀県の賃金は決して高くないと言えそうです。

次に平均年収について都内と比較をしてみます。

【佐賀の平均年収(都内との比較)】

東京

佐賀

平均年収

平均月収

平均年収

平均月収

622.3万円

41.0万円

401.2万円

27.7万円

参照1:CLABEL(β)人生の攻略サイト 【2019年最新版】東京都の平均年収
参照2:CLABEL(β)人生の攻略サイト 【2019年最新版】佐賀県の平均年収

佐賀の平均年収は401万円で、東京都の平均年収は622万円なので、東京都の約6.5割程度の年収になることが分かります。

以上のような結果から、現在都内でアルバイト・正社員で働いている方にとって、佐賀へのUターン就職する場合は、年収ダウンの可能性があるという点も考慮しておかなければなりません。

佐賀県の主な交通手段は?

佐賀県では基本的にが交通手段のメインとなっているようです。

佐賀県は軽自動車の普及台数全国10位(※2)道路舗装率が全国1位(※2)という実績を持ち、このことからも佐賀県がいかに車社会であるかが理解できるでしょう。

電車やバスといった公共交通機関もございますが、路線や時間帯によって1時間に1本ペースでしか電車が来ないこともあります。

ただ比較的交通機関が発達している県の中心部に住むのであれば、車の免許を持っていない方でも生活はできる環境は揃っているので、ご安心いただければと思います。

参考
※1 出典:全国軽自動車協会連合会(2019年3月時点のデータ)
※2 とどラン 都道府県別道路舗装率

佐賀県へUターン就職の助成金・補助金について

 地域の支援制度は、就職、移住先を選ぶ要素の1つになります。

佐賀のUターンにおける助成金や補助金はどこまで充実しているのでしょうか。

佐賀県地方創生移住支援事業

この制度は、東京圏23区内に在住している方もしくは、同区内に通勤している方を対象の支援制度です。

佐賀県内の対象市町に移住をし、佐賀県の就職マッチングサイト「さがUターンナビ」に掲載されている対象求人に就職が決定した場合に、最大100万円の支援金を支給する制度です。

2人以上の世帯で移住した場合には、1世帯あたり100万円、単身で移住した場合には、60万円が支給されます。

移住直前の10年間で通算5年以上東京圏に在住もしくは、東京圏(千葉・埼玉・神奈川(条件不利地域を除く))から都内に通勤しているなど支給には条件がありますので、申請方法や移住対象市町等、詳しい内容は佐賀県の移住ポータルサイトから確認してみてください。

佐賀県地方創生移住支援事業(移住支援金制度)について詳しく知りたい方はこちらから確認しましょう!

Uターン就職活動の交通費支援事業

こちらの制度は佐賀県外に在住する35歳未満の方を対象の支援事業です。

面接や企業訪問など、佐賀県内対象企業(さが就活ナビに掲載されている求人)への就職活動にかかる交通費最大3万円支給してくれる制度です。

首都圏から佐賀県で就職活動をしようとした場合、飛行機代だけでも往復数万円近くかかりますから、この制度を活用すれば就職活動に伴うお金を少なくすることができます。

申し込み方法は就職活動の帰着日から30日以内に必要書類と領収書を提出するだけなので、佐賀県の移住ポータルサイトから詳細をご覧いただけます。

Uターン就職活動の交通費支援事業について詳しく知りたい方はこちらから確認してください

SAGA’n START 起業支援金

こちらは佐賀県内で社会的事業分野での個人事業の開業や法人の設立を行う方を対象に、起業に必要な取り組みにかかる経費に対して最大200万円を補助してくれる制度です。

社会的事業分野とは、佐賀県の地域活性化地域交通支援買物弱者支援などの佐賀県の地域の課題を解決しうる事業のことです。

対象経費として具体的には人件費設備費、WEB広告の掲載市場調査などにかかる経費を補助してくれるので、佐賀の地域課題を解決するための事業を起こしたいと考えている方にとっては活用すべき制度と言えるでしょう。

令和2年度の募集は終了してしまいましたが、令和3年度でも募集はかけられると思うので、佐賀で起業したい方は定期的に情報を確認しておくといいでしょう。

SAGA’n START 起業支援金の概要を知りたい方はこちらから確認してください!

上記支援制度以外にも、佐賀県内の各市町別の支援制度が

多数存在しているので、自分の生活スタイルにマッチした支援制度から移住先を決めるのも1つの手ではないでしょうか。

佐賀へUターン就職の5つのメリット

実際に佐賀へUターン就職をする場合のメリットについて紹介します。

  1. 豊かな自然と四季折々の風景を楽しむことができる
  2. 過ごしやすい穏やかな気候
  3. 福岡都市圏へのアクセス環境がいい
  4. 多種多様な泉質をもつ温泉が楽しめる
  5. 絶品グルメをふんだんに味わうことができる

①豊かな自然と四季折々の風景を楽しむことができる

佐賀県は海・山・平野といった豊かな自然に囲まれていて、日々の生活からリフレッシュ効果をもたらしてくれること間違いなしです。

春になると、桜はもちろんつつじや藤といった花が咲き誇り、秋は紅葉、冬はスキーやスノーボードが楽しめる山々が備わっているため、1年を通して四季ごとの風景を楽しむことができます。

都会の喧騒から離れてゆったりとして生活をしたい方にとって、佐賀県は魅力的な県です。

②過ごしやすい穏やかな気候

佐賀県の気候は1年間の平均気温が16度前後と、比較的穏やかな気候で生活することができるのも魅力の1つです。

燃えるような厳しい暑さ、降雪量が多く雪かきの作業や道路が凍結するほどの寒さを体感することは、佐賀県で生活する上では滅多にないことでしょう。

③福岡都市圏へのアクセス環境がいい

佐賀県はお隣の都市・福岡県へのアクセス環境がとてもいいです。

佐賀・博多間は特急電車で40分で行き来することができ、佐賀県に住みながら福岡県へ通学や通勤をしていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。

都市と田舎を同時に体感できるのも魅力の1つです。

④多種多様な泉質をもつ温泉が楽しめる

佐賀県には海沿いや山間など至る所で温泉を楽しむことができます。

日本三大美肌の湯」として知られる嬉野温泉や、肌をしっとりなめらかにする効果のある泉質「ナトリウム炭酸水素塩泉」がある「たら竹崎温泉」など多種多様な泉質を日常で味わえる贅沢な環境が佐賀県には備わっています。

⑤絶品グルメをふんだんに味わうことができる

佐賀県には数多くの絶品グルメが存在しています。

特に高級ブランド牛の「佐賀牛」や玄界灘で獲れる新鮮な「イカの活造り」、有明海で収穫できるほんのりした甘みが堪らない「竹崎カニ」は佐賀3大美食グルメとして全国にその名を轟かせています。

都会では食べられない新鮮で良質な食を、日常的に味わうことができるのは佐賀県の大きなメリットと考えていいでしょう。

佐賀へUターン就職の5つの注意点

続いて注意点についてもお伝えしていきます。

以下記載の注意点をしっかりと把握することがUターン就職の失敗を極端に少なくすることができます。

  1. 年収ダウンのリスクがある
  2. 車がないと生活しにくい
  3. 外出すれば周囲は知り合いばかり
  4. 飲食店の閉店時間や終電が早い
  5. 娯楽施設が少ない

①年収ダウンのリスクがある

前述したように都内の平均年収と比較すると、佐賀県の平均年収は都内の約6.5割ほどの年収になるので、現在都内で働いている方で、年収に高さに重きを置いている方は注意する必要があります。

ただ、自身の培ってきたスキルを元に新たな挑戦や、そのスキルを佐賀県の地域活性化のために使いたいという熱い志があれば、自ずと年収はもちろん、幸福度も上がるので問題ない点と言えるでしょう。

②車がないと生活しにくい

こちらも前述したように、佐賀県で生活する上ではやはり車がないと生活する上での選択肢が狭まるでしょう。

県の中心部であれば公共交通機関が発達しており、免許がなくても生活はすることはできますが、家族や友人とのお出かけや、買い物など遠出をする場合はやはり車があったほうが便利です。

免許を持っていない方で、佐賀の中心部ではない所に移住するとなった場合、免許を取って車を買うことをオススメします!

③外出すれば周囲は知り合いばかり

こちらはどの地方でも言えますが、前述した通り佐賀県は県の面積の小ささと、少ない人口という点で、市内のどこに行っても知り合いに会う可能性が高くなっているようです。

ただ、人との関わりを持つことで助け合うこともできるのでメリットになりうるかもしれないです。

④飲食店の閉店時間や終電が早い

こちらは都内でよくお店でお酒や会話を楽しんでいらっしゃる方にとってはデメリットな点と言えそうです。こちらは地方全般に言えることですが、佐賀も例にもれず、都内と比較して朝方付近まで営業しているお店は少ないです。

また車社会ということもあり、終電時間は早く、飲んだ日には代行を頼むといった手続きもあるので、そういった部分を許容出来ない方は、佐賀移住は1度冷静になって考え直した方がいいでしょう。

⑤娯楽施設が少ない

佐賀では都心と比べて、流行りのグルメ店や商業施設といった娯楽施設が少なく、流行に敏感な若い方にとって遊ぶ場所が限られます。

一方、佐賀では1年中豊かな自然の中でアクティビティが楽しめるので、アウトドアで楽しむよりも流行りのお店でショッピングする休日がいい!という方は移住するのではなく、都心での生活をおすすめします。

佐賀へUターン就職する場合の相談先

佐賀へUターン就職する場合に、良きサポートをしてくれる相談先についてご紹介致します。

さが移住サポートデスク

こちらは首都圏から佐賀へのUターン就職に向けたアドバイスや佐賀の地域情報移住の際に必要な情報等の共有や相談ができる機関です。

東京都の有楽町東京交通会館内に相談センターはあるので、都内在住の方はお気軽に立ち寄ってみてください。

佐賀移住ポータルサイト「サガスマイル」

こちらは佐賀県の地域交流部が運営しているポータルサイトで、佐賀県の暮らしや仕事、移住までのステップや移住者インタビューが掲載されております。

オンライン相談会を完全予約制で実施しているので、外出せずとも移住に関する住まいや暮らしについてもご相談いただけます。

サイトににお問い合わせフォームがあるので、お気軽に相談することが可能です。

ジョブカフェSAGA

こちらは佐賀県へのU・I・Jターン就職希望者に向けたイベントの開催やメール・電話・対面での個別相談を受け付けている機関です。

個別相談の前に説明会セミナーイベントに興味がある、といった方にはおすすめの機関です。

佐賀へ移住までのステップ

「実際に都内で働くよりも、佐賀に移住した方が自分にとってメリットがある!」
「Uターン就職でより良い生活を過ごしたい!」

そう考えた方に向けて、実際に移住するためのステップをこれから紹介していきます。

移住するにあたってどれも大事な項目なので、しっかりとチェックしていきましょう。

①移住の目的を整理する

自分の中でまず「なぜ移住するのか」の目的をしっかりと把握・整理しておくことが大切です。

佐賀の環境下でやりたい仕事がある、佐賀の抱える課題を解決できるビジネスに携わりたいなど、佐賀に移住することによって叶えられる自分自身の人生の目標をしっかりと定めておくことで、

移住先で苦しいことがあったとしても、逃げずに乗り越えられることができるでしょう。

②家族・恋人に相談し、合意を得る

もしも1人で自由に移住する際は、このステップを踏まずに次のステップに進んでも大丈夫ですが、パートナーや家族がいる場合は別です。

家族は移住することに賛成なのか、自身の移住の目的をしっかりと話し、相手の意見も尊重することが大事です。

これらを前もって話しておかないとトラブルの原因になってしまうので気をつけましょう。

③情報収集と条件のリストアップ

移住する目的に沿った地域を探すために、条件の選定と情報収集はマストです。

上記で紹介した「さが移住サポートデスク」や「ジョブカフェSAGA」といった場所での相談や、移住ポータルサイト「サガスマイル」などインターネットに掲載されている情報を活用して、自分の欲しい情報をしっかりと調査し、把握しておきましょう。

④現地に行ってみる

条件を選定し、情報収集した上で「この地域に移住したい!」というステップまで進んだら、実際に現地に行って住むイメージを固めておきましょう。

その際にチェックするポイントとしては、

  1. 交通の便はどうなのか?
  2. 近くにスーパーやコンビニなど日用品を帰る場所は?
  3. そこに住む上での地域行事などは?

などの点についてしっかりと確認しておくといいです。

その情報だけではまだ判断できない、という方でも安心です。

佐賀県にうっすらと興味がある方、田舎暮らしをしたいという方に向けて、佐賀県では各市町で「お試し住宅」が設置されています。

1日〜1ヶ月ほど移住体験をすることができるので、ぜひご活用することをおすすめします。

実際に移住後に後悔しないためにも、時間に余裕があれば現地に足を運ぶことはマストです。

⑤移住先で住む場所・仕事を探す

移住して日々の生活をしていくためには、仕事をしなければなりません。

個別相談、自力で探したいのであれば、就職エージェントやハローワークなどを駆使して仕事探しをしましょう。

仕事探しに奔走したら次はお部屋探し。

賃貸であれば、地元の不動産会社に相談したり、各市町が提供する「空き家バンク」制度を活用して、安く住む家を探すこともできます。

移住したい市町に空き家があるかは「サガスマイル」の公式サイトより確認できます。

まとめ

佐賀のUターン就職について解説しました。

佐賀は豊かな自然と過ごしやすい気候に恵まれており、そういった環境下での仕事や生活は都心とはまた違った魅力があります!

都内で働くという選択肢だけでなく、視野を広げて佐賀で働く、佐賀に移住するといった選択肢が存在すること、加えて佐賀へ移住することに確かなメリットがあるということ、を知っていただけたら幸いです。

新型コロナウイルスの影響で、地方移住に関心が高まっている今、気軽に情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

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