【2022年版】助成金とは何か?補助金との違いをわかりやすく徹底解説!

【2022年版】助成金とは何か?補助金との違いをわかりやすく徹底解説!

皆さんは「助成金」とは何かをご存知でしょうか。

地方移住や起業といった地方に関する需要が高まってきている昨今では、この助成金というものも必須知識です

助成金と似たような言葉で「補助金」というものもあるのですが、助成金との違いがいまいちわからないという方も多いかもしれません。

そもそも助成金を知らないという方もいると思いますので、補助金との違いなども含め、今回は地方での就業を始めるために知っておきたい助成金について確認していきましょう。

UターンやIターン、Jターンについて再確認しておきたい方はこちら!

助成金と補助金は何が違う?わかりやすく違いを紹介!

助成金と補助金は何が違うかを紹介する前に共通点について確認していきます。

  • 申請が必要
  • 原則返済が不要

助成金や補助金を受給するためには、申請する必要があります
また国や地方公共団体などから支給され、原則返済がいらない交付金です。

では、同様に国や地方公共団体などから支給される助成金と補助金ですが、2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

助成金と補助金の主な違いには以下の点が挙げられます

  • 行政機関
  • 財源
  • 受給条件や申請対象
  • 募集方法や期間
  • 採択率
  • 制度の目的

では、具体的にどういった違いがあるのか詳しく見ていきましょう。

助成金・補助金の行政機関の違い

助成金と補助金の違いを挙げる際に最も代表的な点とされるのが、管掌(かんしょう)する行政機関の違いです。

助成金を管掌するのは「厚生労働省」であることが多いです。

自治体が管掌する場合もありますがほとんどは厚生労働省が関係しているといっていいでしょう。

雇用や労使に関係している支援金であることから、働く上での環境向上に積極的な事業に対する報奨金という見方もあります。

対して補助金ですが、主に経済産業省や地方自治体が管掌していることが多いのが特徴です。

助成金が「雇用」をメインに考えたものであるのに対し、補助金は「新規事業・政策」を推し進める目的があります。

政策に関する目標に合致する事業を行っている起業や個人事業主を支援するための支援金のことという解釈です。

助成金・補助金の財源

支援金として給付される助成金と補助金ですが、どちらも財源が違っているという特徴があります。

助成金の財源は、会社が毎年支払っている「雇用保険料」です。

雇用保険料が財源となって助成金が発生しますので、雇用保険の適用事業者でないと利用できない点には注意が必要です。

対して、補助金の財源は「法人税」となっています。

法人税が基となるので、滞納や未納などがある企業の場合であれば当然申請は不可能です。

助成金・補助金の受給条件や申請対象

助成金も補助金も、受給の為に満たしておくべき条件や申請対象となるポイントがありますので挙げていきます。

助成金には受給条件や申請対象のポイントがありますので、以下に挙げていきます。

  • 雇用保険に加入済み(労働保険の滞納がある企業は受給できない場合がある)
  • 名簿、就業規則、賃金台帳、出勤簿、会計帳簿、定款などの帳簿を整備している
  • 適正な労務管理がされている(不正受給や未払いなどがないかなど)

これらの条件を満たしているかの確認を怠ってしまうと損をしてしまいますので、機会を逃してしまわないよう注意しましょう。

補助金に関しては政策ごとに種類があるので、事業内容とマッチする補助金を選択する必要があります
そのため、事前にどのような補助金があるのかリサーチしておくようにしましょう。

助成金・補助金の募集方法や期間

助成金と補助金には募集においても違いがあります。

例えば、助成金の場合は募集自体を通年で行っていることが多いですが、人気の制度のため早期で終了する場合も多々あります。

早期終了の可能性があることはもちろん、一般的に数週間~1ヶ月、または1~2ヶ月などの期間が定められていることも多いので、募集を見つけたら行動するように心がけた方が良いでしょう。

対して補助金は年に1~4回ほどの公募になるのが特徴です。

公募期間も数週間~1ヶ月ほどになることが多いので、申請は短期間で行うようになります。

補助金は政府からの交付なので、当然予算が決定してから公募が始まります

一般的には4月~5月が多いようですが、その年の予算に応じて年末に二次公募が組まれることもあるのでチェックを怠らないようにしましょう。

どちらにも共通しているのは募集から締め切りまでの期間が短いということ。

募集期間に漏れてしまわないよう助成金や補助金関する計画もしっかりと練っておきましょう。

助成金・補助金の採択率(審査合格率)

支給を受けるために申請をし、その審査に合格する割合のことを「採択率」といいます。

受給条件の項目で記載した条件さえ満たしていれば、受給することができるのが助成金や補助金の特徴。

ただ、申請から受給までに時間がかかってしまう場合があるので注意も必要です。

審査基準が非常に厳しく、申請すれば必ず受けられるものではありません。

補助金の場合、予算や採択件数があらかじめ決まっていて倍率も高いため申請してももらえない場合が多いので、採択率自体が3~4割ほどになってしまうことも少なくありません。

助成金と補助金を受給する上で、

「助成金は条件を満たしてさえいれば申請できるが、反対に補助金は倍率が高いので採用されにくい。」

といった大まかな違いについては念頭に置いておきましょう。

助成金・補助金の制度や目的

助成金 補助金 制度 目的

助成金と補助金には、目的自体が異なります。

例えば、助成金には労働環境を整えたり、雇用確保や労務問題を解決するためといった目的があります。

反対に補助金には、事業に対して補助をすることで「政策の促進」を行うという、国や自治体が関連する目的の制度となっています。

政府の目的に見合った事業に対し、厳しい条件をクリアした上で支給されることからも補助金の目的がわかってきます。

大まかな違いとしては、「助成金は会社や従業員に対して直接支援を行うのに対し、補助金は政府の施策を実現させるために事業に対して資金援助をするといったところでしょう。

主な助成金を紹介!

助成金 補助金 紹介

では、助成金には主にどういった種類のものがあるのでしょうか。

ここでは主な助成金の例を挙げていきましょう。助成金に分類される支援金は以下の通り。

  • 受給資格者操業支援助成金
  • 自立就業支援助成金
  • 試行雇用奨励金
  • 雇用支援制度導入奨励金
  • 若年層雇用促進特別奨励金
  • 精神障害者ステップアップ雇用奨励金
  • 雇用調整助成金
  • 中小企業定年引き上げ等奨励金
  • 中小企業子育て支援助成金
  • 両立支援レベルアップ助成金
  • 育児休業取得促進等助成金

これらは主に創業や雇用に関する助成金です。

 

また、助成金には65歳以上の高齢者になっても終身雇用ができることを目的としたものもあります。

それが以下に挙げる助成金です。

  • 雇用調整助成金
  • 労働移動支援助成金
  • 中途採用等支援助成金
  • 特定求職者雇用開発助成金
  • トライアル雇用助成金
  • 地域雇用開発助成金
  • 障害者雇用安定助成金
  • 人材確保等支援助成金
  • 通年雇用助成金
  • キャリアアップ助成金
  • 両立支援等助成金
  • 人材開発支援助成金
  • 業務改善助成金
  • 時間外労働等改善助成金
  • 受動喫煙防止対策助成金
  • 産業保険関係助成金

これらのように、一言で助成金といっても膨大な種類があります。

ご自身の環境や現状に合わせた助成金についてしっかりと知識を得ておきましょう。

都道府県ごとの助成金一覧・補助金一覧!

助成金 補助金 一覧

助成金と補助金の違いや主な助成金の種類についてわかったところで、実際に移住や起業をしたい地方ごとの助成金についても触れておきましょう。

ご自身が移住などを考えている地域のデータをぜひ今後の動きの参考にしてください。

北海道の助成金

まず初めに北海道の助成金についてです。

北海道には主に以下の助成金制度があります。

・雇用調整助成金(休業や教育訓練、出向を通じて労働者の雇用を維持する。)

・労働移動支援助成金(離職を余儀なくされる労働者の再就職支援を民間職業紹介事業者に委託等して行う。早期離職者を対象にした助成金もあり。)

・中途採用等支援助成金(中途採用者の雇用を拡大し、生産性を向上させるもの。東京圏からの移住者の雇用や、中高年者の雇用に特化したものもあり)

・特定求職者雇用開発助成金(高年齢者、障害者、母子家庭の母などの就職困難者を受け入れる。65歳以上の高齢者向けのものや、震災による離職者、発達障害者などを雇い入れるためのものもあり。)

・トライアル雇用助成金(安定就業を希望する未経験者を試行的に雇い入れるもの。特定求職者雇用開発助成金と同様に障害者や若年層など、対象に特化したものもあり。)

他にも、雇用環境を整備するためのものとして「人材確保等支援助成金」「通年雇用助成金」などもあります。

仕事と家庭の両立を支援する「両立支援助成金」やキャリアアップを目的とした「キャリアアップ助成金」など、北海道には膨大な数の助成金制度があります。

北海道の助成金に関して、詳しくはこちらをご覧ください。

また、当サイト内でも移住などに関連する助成金について触れていますのでこちらも参考にしてください。

北海道へのUターン就職とは?補助金、後悔しないためのポイント!

東北地方の助成金・支援金

東北地方に属するのは「青森県・山形県・岩手県・福島県・秋田県・宮城県」

当サイト内でも東北地方の各都市の助成金について触れた内容についてはこちら。

青森県

青森県へのUターン就職とは?メリットや助成金について解説!

山形県

山形県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

岩手県

岩手県のUターン就職・転職とは?補助金や助成金の支援内容を紹介!

 

福島県

福島県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

秋田県

秋田県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

宮城県

宮城県へのUターン就職とは?メリットや移住支援、注意点を紹介!

中部地方の助成金・支援金

続いて静岡県や愛知県・岐阜県・三重県・静岡県・新潟県・石川県・富山県・福井県・山梨県・長野県の北陸地方の助成金に関してです。

雇用に関しての助成金はもちろんのこと、新型コロナウイルスに関連する助成金の募集も多くなっています。

当サイト内でも東海地方の各都市について触れていますのでよければこちらもご覧ください。

愛知県

愛知県へのUターン就職とは?メリットや助成金について紹介!

岐阜県

岐阜県のUターン就職とは?メリットや支援制度について詳しく紹介!

三重県

三重県のUターン就職とは?メリットや支援金、注意点について紹介!

静岡県

静岡県へのUターン就職とは?メリットや助成金について紹介します!

新潟県

新潟県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

石川県

石川県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

富山県

富山県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

福井県

福井県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

山梨県

山梨県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点を紹介します!

長野県

長野県へのUターン就職とは?メリットや助成金について詳しく紹介!

近畿地方の助成金・支援金

大人気の観光都市、大阪府や京都府などが有名なのが近畿地方です。

他にも和歌山県・奈良県・滋賀県・兵庫県・三重県といった都市があります。

近畿地方の助成金は主に以下を参照ください。

https://hozyokin.tkcnf.com/kinki
http://www.cev-pc.or.jp/local_supports/kinki.html

近年注目を集めているAIに関連したものや、介護や福祉に特化した助成金もあるようです。

京都府

京都府へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

和歌山県

和歌山県でUターン就職?メリットや助成金、注意点について紹介します!

奈良県

奈良県へのUターン就職とは?メリットや補助金、注意点を解説!

滋賀県

滋賀県へのUターン就職とは?メリットや助成金について紹介!

兵庫県

兵庫県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

3-5 中国地方の助成金

続いては中国地方の助成金についてです。

中国地方といえば、広島県・島根県・鳥取県・山口県・岡山県からなる地域です。

自然が豊かな中国地方については以下の記事をご覧ください。

広島県

広島県へのUターン就職とは?メリットや補助金、注意点を紹介します!

島根県

島根県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

鳥取県

鳥取県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

山口県

山口県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

岡山県

岡山県へのUターン就職とは?メリットや助成金について紹介します!

四国地方の助成金・支援金

高知県、香川県、徳島県、愛媛県の4都市がある四国地方。

グルメやお遍路など、観光にも明るい地域です。

では、四国地方にはどのような助成金があるのでしょうか。

雇用に関する助成金は当然充実していますが、文化芸術に関したものや特定の事業にスポットを当てた助成金が多くあるようです。

新型コロナウイルスに関連した助成金も充実しています。

高知県

高知県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

香川県

香川県へのUターン就職とは?メリットや補助金について紹介!

徳島県

徳島県へのUターン就職とは?移住するメリットや補助金、支援を紹介!

 

愛媛県

愛媛県へのUターン就職とは?メリットや支援制度、注意点についてご紹介!

九州地方・沖縄の助成金・支援金

続いて九州・沖縄地方の助成金についてです。

九州地方といえば、福岡県・長崎県・大分県・佐賀県・鹿児島県・宮崎県・熊本県があります。

ちなみに、これらの都市に沖縄も合わせて九州地方と呼ばれることもあります。

新型コロナウイルスに関連したものや、各都市そのものを盛り上げるために役立てる助成金が目立っています。

沖縄県に関しては石垣島や那覇市商店街など、有名なスポットに絞った助成金もあるのが特徴でしょうか。

福岡県

福岡県へのUターン就職とは?メリットや補助金、注意点について紹介!

長崎県

長崎県へのUターン就職とは?メリットや補助金、注意点について紹介!

大分県

大分県でUターン就職とは?メリットや助成金について紹介します!

佐賀県

佐賀県へのUターン就職とは?メリットや移住支援、注意点について紹介!

鹿児島県

鹿児島県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

宮崎県

宮崎県のUターン就職とは?メリットや補助金、注意点を紹介します!

熊本県

熊本県へのUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

沖縄県

沖縄県へのUターン就職!後悔しないためのポイントや助成金を紹介

 

関東地方の助成金・支援金

最後に、関東地方の助成金について触れていきましょう。

東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県・栃木県・群馬県があるのが関東地方。
東京都に近い地域では、他の地方に比べて支援に力を入れている県が少ないです。

茨城県

茨城県のUターン就職とは?メリットや助成金、注意点について紹介!

 

 群馬県

群馬県へのUターン就職とは?メリットや助成金、ステップについて紹介!

実際に助成金を受給するには?

助成金 補助金 受給

ここまでは助成金の概要や種類などについて触れてきました。

最後に、実際に受給するために知っておくべきことについてもまとめていきましょう。

助成金を申請する前のチェックポイント!

助成金を申請する前に確認しておきたいポイントとしては、

・労働者の日毎の労働時間が適正に記録されているか

・労働の記録に関する書類が3年間保管するものであると知っておく(労働基準法第109条より)

・賃金台帳が作成されているか

これらが実施されていないとそもそもの申請対象にならない場合があるので注意しましょう。

受給に必要な条件

続いて助成金を受給するために満たしておかなければならない条件についてです。

受給には以下の条件があります。

・雇用保険適用事業所の事業主である

・支給のための審査に協力する(書類の準備、提出、実地調査など)

・申請期間中に申請をする

これらを満たすと、助成金を受給できる条件が整うことになります。

受給ができなくなる条件

助成金は条件さえ満たせば受給できる反面、受給の対象から外れてしまう要素も多くあります。

主に以下に該当してしまうと受給ができなくなります。

・不正受給による不支給決定または支給決定の取り消しを受けた(取り消しから5年以内も対象)

・不正受給に関与した役員が事業内にいる

・申請する年度の前年度以前の雇用保険料を納入していない

・申請日の前日から1年前までの間いに労働関係法令の違反がある

・性風俗関連、接待を伴う飲食事業に関する事業主である

・暴力団と関わりがある

・破壊活動防止第4条に規定する行為を行う、または行う恐れがある

・申請日または支給決定日に倒産している

・不正受給発覚の際、事業主名などの好評に同意していなかった

これらに該当すると当然受給対象ではなくなりますので、あらかじめ受給ができなくなる条件についても知っておくと良いでしょう。

【助成金・補助金】まとめ

助成金 補助金 まとめ

今回は地方での暮らしには必須の知識、助成金について解説してきましたがいかがでしたか?

そもそも助成金とはどんな制度で、補助金とはどんな違いがあるのかといった基本的な概要から、受給に必要な申請や条件など、知っておかなければならないことが多数あります。

また、各都市によって募集内容も異なってきますので、今後移住を考えている都市の助成金については詳しく調べておくことをおすすめします。

助成金について詳しく知りたいという方にとって、今回の内容が何かのきっかけになれば幸いです。

参考:J-Net21 経営課題を解決する羅針盤 |補助金・助成金の違いや補助金活用における注意点について教えてください。参考:厚生労働省 | 事業主の方のための雇用関係助成金

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